2015年9月1日

自転車パーツの消えかけたロゴを復活させる方法

自転車パーツには必ずと言っていいほどグレードのロゴが入っている。
中には中身はほぼ同じなのに、上級グレードだからという理由で価格にかなりの開きがあるパーツも存在する。
その場合、もはや上乗せ料金は「ロゴ」のためにあると思えるほどだ。

そのロゴが消えてしまったり、欠けてしまっては所有者としてはちょっと具合が悪い。
そこで活躍するのが、どこにでもある「コレ」


ゼブラのマッキー極細

では早速この落車で削れてしまったカンパエルゴパワーの「RECORD」の文字を修復していこう。

まず用意するのは、お手本となるロゴだ。

これを見ながらハンド作業で書き込んで行くのだが、対象がホワイトロゴの場合は、一度ホワイトで塗り潰してから、不要な部分をブラックアウトさせていくのが綺麗に修復するコツだ。
流れとしては・・・

下地処理(めくれた塗膜などを除去)→脱脂→プライマー塗布→
ロゴ色塗装→マッキーで不要部分を塗り潰す→プライマー塗布→クリア塗装

不要な部分が汚れないようにマスキングして作業を行う。

ロゴの色に合わせて調色し、大まかに塗っていく。
はみ出した部分をマッキーで塗りつぶしてラインを整える。

これはロゴ自体や背景がブラックのみ有効な技だが、仮に他の色の組み合わせだったとしても、薄い色で書き込むのではなく、濃いほうの色で縁取りしながらラインを出していったほうが上手くいく場合が多い。


プライマーは絶対的な信頼を誇るミッチャクロンを使用している。
ホワイトとクリアはとりあえずなんでも大丈夫だが、できれば乾燥が速く、塗膜が薄く仕上がるものが好ましい。

そして見落としてはいけないのが、マッキーの上にはもう一回ミッチャクロンを吹くという手順だ。
油性マーカーはアクリル系ラッカー塗料で簡単に溶け出してしまうため、せっかくの作業が無駄になってしまう。
ミッチャクロンの成分もトルエンとキシレンのため、一度に大量に塗布すれば下地を侵食するが、塗膜が薄く乾燥も速いため、滲みが出にくいのだろう。

このテクニックを使えば、例えば有名選手にマジックで書いてもらったフレームのサインなども、上からクリアコーティングができるので、長期間の保存が可能になるだろう。

クリア塗布後にコンパウンドで研磨したのがこちら。
アップにはさすがに耐えられないが、遠めに見れば問題はない。

今回はあまりにロゴが小さく、カッティングシートを切り出しての補修が不可能なケースであったが、これより大きなフレームロゴなどで、致命的なダメージを受けている場合は、カッティングマシンを使って文字ごと切り出したほうがいい場合もあるので、ケースバイケースで使い分けよう。

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