2012年7月15日

電動アシスト自転車メーカーの比較 【後半】




電動アシスト自転車メーカーの比較 【前半】からの続き
http://fiction-cycles.blogspot.jp/2012/07/dendou-hikaku01.html


・パナソニック/Panasonic

・ヤマハ/YAMAHA

・ブリヂストン/BRIDGESTONE


電動アシスト自転車メーカーのバッテリー比較はオススメ度)


・パナソニック ★★★★★

他社には存在しない12Ah、16Ahの大容量ラインナップを展開しており、長距離走行モデルが主力となっている。
生産元は明らかにされていないが、ネット上の情報によるとサンヨー、NEC、パナソニックと3社からの供給となっている模様。
供給といっても2社はグループ会社であるため、実質自社製と考えて良いだろう。
この自社製という最材のメリットは最新技術が最優先で自社商品に投入できるところだろう。
1Ahあたりのバッテリー単価は8,322円/Ah(3.1Ah)~2,950円/Ah(16Ah) ※2012年7月現在

・ヤマハ ★★★★☆
現在の最大容量は8.9Ahとなっており、数値だけ見ればパナソニックには及ばないものの、実用の範囲で考えればこの容量はベストサイズのため、なんら不具合はないだろう。
パナソニック同様製造元は公開されていないが、以前よりサンヨーからの供給であると言われている。
パナソニックがサンヨーを吸収した今となっては、ライバルメーカーからの供給という微妙な構図にはなるが、2011年に同様のバッテリーを採用するパナソニックよりも早い段階で長寿命をアピールするなど、積極的な面も多く見られる。
パナソニックとの大きな違いは安全対策として期限タイマーが採用されており、一定の使用期間を過ぎると使用できなくなるように設定されている。※1
1Ahあたりのバッテリー単価は9,052円/Ah(2.9Ah)~4,129円/Ah(8.9Ah) ※2012年7月現在

・ブリヂストン ★★★☆☆
ヤマハ製のユニットを採用していることから、バッテリーもヤマハとまったく同じ仕様となっている。
単純に外装ケースのマーク違いだけで、お互いに互換性もある。
検査機器も同じものが使用できるため、ヤマハ取扱店でもバッテリーの検査や購入等が可能である。
新モデル発表時には、どうしてもヤマハより一歩出遅れるケースが多いようだ。
1Ahあたりのバッテリー単価はヤマハと同額

まとめ
現行モデルはすべて高性能リチウムイオンバッテリーとなっており、各社とも違いはほとんど無い。
加えて2011年からは各社とも高耐久、超寿命バッテリーへと切り替えを行っており、この面からもどの商品を選んでも同じと言える。
大容量バッテリー目当てなら迷わずパナソニックだが、ヤマハの8.9Ahもけして少ない数字ではない。
ただし、互換性という切り口で見た場合、パナソニックは2005年から7年間に渡り同じケース、車体形状を保っているため、基本的にモデル、年式に関わらず互換性がある。(例外を除く)
一方、ヤマハ、ブリヂストンは2011年に大きなモデルチェンジを行っており、それまでの旧モデルと互換性が無くなっている。
期間を空けての追加購入や、その後の様々な要因を想定すれば、市場に一番出回っているパナソニックが無難な選択となるだろう。
またヤマハ勢の12Ah以上のリリースは車体の設計上スペースの確保が難しいため、可能性は低いと思われる。

※1 2012年10月23日発表の情報によるとタイマープログラムは解除できるようになっている。
   詳しくは「PASリチウムイオンバッテリープログラム書き換えについて」を参照。


電動アシスト自転車メーカーの車体性能比較はオススメ度)


・パナソニック ★★★★☆
国内ではブリヂストンに次ぐ二位メーカーであり、日本国内に自社工場を持つ希少な存在である。
一般自転車のラインナップは非常に広く、特にパナソニックオーダーシステム(POS)はすべて大阪の自社工場製となっており、電動アシスト自転車にもそのフィードバックが生かされている。
フレームにチタニウムを採用したフラッグシップモデルから、普及版のU型フレームまですべて同じ工場内で製造されていることから、そのレベルはかなり高いところにあると言える。
一部のアルミフレームは海外製造となるが、車体番号が「G」で始まることから世界最大手のジャイアントのOEMと予想され、品質的には十分だろう。
自社工場の最大のメリットは企画から商品発売までのリードタイムが最小限に抑えられるところにあり、パナソニックのラインナップが豊富な理由もここにあると考えられる。
また、フレーム以外の構成パーツも改良に積極的で、毎年少しずつマイナーチェンジが加えられている。
2012年からは家電でおなじみのエコナビを搭載しており、オートライトや省エネ機能などが充実しており、やはり家電メーカーであるということが強く印象付けられている。

・ヤマハ ★★★☆☆
車体はブリヂストン製となっており、ヤマハ自身は一切製造を行っていない。
しかし国内首位メーカーのブリヂストンということもあり、品位は極めて高い水準にある。
またヤマハにはブリヂストンブランドでは発売されていないオリジナル車種が複数あり、完全にラインナップが同じと言うわけではない。
デザインもヤマハ独自のものとなっており、ヤマハらしいシンプルなデザインにまとまっている。
パーツ構成に関しては、残念ながらブリヂストンがすべての付加価値装備を供給しているわけではなく、ブリヂストンの同クラスモデルとの比較ではやや簡素化されており、その分価格は数千円低めに設定されていることが多い。

・ブリヂストン ★★★★★
誰もが知っている国内圧倒的首位の自転車総合メーカーである。
電動アシスト自転車では国内3位に甘んじてはいるが、自転車で培ったノウハウを次々と注ぎ込んでいる。
なかでもアンジェーリーノシリーズなどは長年の自転車での歴史と経験がなければあれほどのヒット商品にはならなかっただろう。
デザイン面でも売れ筋を良く理解しており、コーディネートが非常に上手いと言える。
雑誌とタイアップして話題となった「HYDEE.B」においては、パナソニックやヤマハでは絶対に発想すらしないジャンルを見事に制しており、自転車の技術力に加え、マーケットリサーチにも長けていることが想像できる。
パーツ構成に関しても、自社のオリジナル装備を惜しみなく組み込んでおり、諸事情を考慮しなければ、ヤマハより商品レベルは高い位置にあると言えるだろう。
フレームは軽量、高剛性のアルミニウム製がメインとなっているが、現在のところアルミフレームを国内で製造するメーカーは皆無に近いため、中国の自社工場製になると思って間違いないだろう。

まとめ
純粋な“日本製”にこだわる必要があればパナソニック一択となってしまうが、良い自転車ということであればブリヂストンは良い選択といって間違いない。
使用してみて分かるメーカーの気配りはやはり首位メーカーであり歴史の長いブリヂストンだろう。
しかし電動アシスト自転車はユニット、バッテリー、自転車が一体となって初めて効果を発揮するものなので、自社一貫生産のパナソニックはやはり強みがあるのも事実だ。


電動アシスト自転車メーカーのデザイン比較はオススメ度)


・パナソニック ★★★★☆
最近では斬新なデザインやトレンドのカラーを採用しているパナソニックだが、数年前までは“野暮ったい”、“アカ抜けない”などと言われ出遅れた感があった。
本体が家電メーカーの大御所ということもあり、メーカーロゴから「どこか床の間の雰囲気がする」という意見もある。
自転車ではやや不人気のイメージだが、電動アシスト自転車というジャンルにおいてはこのメーカーロゴが信頼の証となっており、また近年のデザイン性の向上もあり、数々のグッドデザイン賞受賞をはじめ、数年前に大ヒットした「A.girl's」以来、女性受けする商品に力を入れており、ギュットシリーズではメインカラーにショッキングピンクを採用するなど、他社に劣らないデザイン性を確立した。

・ヤマハ ★★★★★
バイクメーカーということで、スポーティーな乗り物のイメージが強い。
ヤマハと聞くと楽器を想像する人も多いだろうが、乗り物部門とはほぼ関係はない。
バイク、マリン製品、電動アシスト自転車が事業の中核であり、商品カタログやWEBサイトなどを見ても、デザインに力をいれていることがすぐに分かる。
車体のデザインはシンプルにまとまっており、各パーツが目立つことなく協調しあってシルエットを構成しているため、万人受けする統一されたラインナップ展開となってる。
また「YAMAHA」のロゴを前面に押し出していないのが特徴。

・ブリヂストン ★★★★☆
一般自転車でヒットした配色を巧みに取り込んでおり、商品のデザインジャンルが幅広い。
若年層、主婦層、年配層、男性、女性などとさまざまなターゲットごとにデザインやカラーを特化させており、ヤマハほどの統一性はないが、上手くハマればシックリくる商品が多いだろう。
ヤマハと同等クラスの商品においても小物でアクセントを聞かせるのが得意であり、差別化を図っている。
自転車でヒットしたカラーが中心になるため、定番のカラーがほぼ決まっており、パナソニックやヤマハほどの目新しさが無いことが多い。
近年は茶色系パーツを多用したクラシック風の商品展開が目立つ。

まとめ
デザインやカラーはそれぞれの好みとなるためあえて言及はしないが、商品ラインナップやカラー展開についてはパナソニックが一番充実しているため、好みのものがなかなか見当たらない場合は、パナソニックの中でじっくり時間をかけて選ぶという選択もある。
またヤマハでピンと来ない場合でもブリヂストンの同クラス商品ならOKということもあるかもしれない。



これまでパナソニック、ヤマハ、ブリヂストンと細かい点について比較してきたが、細かくなければ本当に同じような商品レベルとなってりまっている。
これは現在、電動アシスト自転車が世間よりかつてないほどの脚光を浴びており、各メーカーがしのぎを削って商品力の向上に執念を燃やしているためだと考えられる。
もしこの3社の内、1社でも存在しなかったら、今のような電動アシスト自転車の市場発展は望めなかっただろう。
しかしこれからは海外メーカーの参入がいよいよ加速し、国内の市場も大きく変化の時を迎えることが予想され、生き残りをかけた本当の戦いが始まりそうだ。

※オススメ度についてはフィクションサイクルの主観によるものです。なんら技術的資料に基づくものではありません。




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http://fiction-cycles.blogspot.jp/2012/07/dendou-hikaku01.html





※参考情報
加藤サイクルさん
http://www.katocy.com/cgi-bin/katocy/siteup.cgi?category=4&page=1

2012年7月7日

電動アシスト自転車メーカーの比較 【前半】

電動アシスト自転車を購入しようとして、まず悩むのがメーカーの差。
一体どのくらいの違いがあるのか、検証してみる。















電動アシスト自転車は各メーカーが非公開としている情報が多く、OEMも活発に行われているため、簡単に比較するというのが難しいが、国内主力メーカーといわれている3社について項目別に比較を行った。

2012年現在、国内メーカーでは

・パナソニック/Panasonic

・ヤマハ/YAMAHA

・ブリヂストン/BRIDGESTONE


以上の3社が主力となっており、4位メーカーだったサンヨーはパナソニックに吸収され、事実上ブランドは消滅している。

他にも様々なメーカーがあるように思えるが、上記3メーカーだけで国内シェア90%以上を占めていると言われており、購入後のアフターサービスを考えれば、あえてマイナーメーカーを選択するメリットは一般人にはほとんど無いだろう。
ちなみにシェア率はパナソニックが全体の半分強、その残りをヤマハ、ブリヂストン分け合うかたちとなっている。
またヤマハとブリヂストンに関しては相互補完の関係にあり、ユニットをヤマハが、車体をブリヂストンが提供することにより成り立っている。
つまり国内での電動アシスト自転車を性能で見た場合の市場というのは「パナソニック」vs「ヤマハ+ブリヂストン」の二大巨頭で争われていることになる。

それでは、どのメーカーの商品が一番性能が優れているのか?というのが購入を考えている方々の共通して知りたいことだとは思うが、最初に結論を言ってしまえば、“ほとんど同じ”だと考えていいほどに商品レベルは拮抗している。
情報サイトや販売店の説明として良く聞くのが「走行距離重視ならパナソニック」「アシストパワー重視ならヤマハorブリヂストン」というキャラクター付けだが、これも全てが当てはまる訳ではない。
おそらくあまりに違いが少ないため、購入ユーザーの迷いを払拭するために販売店で説明マニュアルとして自然発生したものが世間の認識となったものと推測される。

もちろんこのキャラクター付けには裏付けがあり、電池部門が強いパナソニックはバッテリーの大型化に強みがあり、電動アシスト自転車の元祖であるヤマハはアシスト制御に関する特許を多く保持しており、S.P.E.C.3などの味付けに強みを持っているということから、強いてあげるなら以上のようなキャラクターで認識されているものだと思える。
しかしヤマハorブリヂストン製品よりアシストが強いパナソニック製品もあれば、パナソニック製品より走行距離の長いヤマハorブリヂストン製品ももちろん存在するため、単純にこれだけを判断材料にするのは安易過ぎると言える。

では比較項目をさらに細分化していくとどうなるか。

電動アシスト自転車メーカーの歴史と背景



・パナソニック
パナソニックというと家電メーカーというイメージが強いが、自転車部門は独立しており、電動アシスト自転車に関しては子会社である「パナソニック サイクルテック」が製造販売を行っている。
元々60年以上の歴史を誇る老舗自転車メーカーであり、国内第二位のれっきとした自転車メーカーのため、自転車に関する開発力は非常に高いレベルにあり、ユニットやバッテリー技術に関してもグループ内で全てまかなえる強みがある。
電気で動く乗り物としては1980年には「電気自転車」を発売しており、「電動+自転車」という商品の開発には30年以上前から意欲的であったことが想像できる。

・ヤマハ
世界で最初に電動アシスト自転車の発売を行った先駆者的メーカーであり、「PAS」という商品名は電動アシスト自転車の代名詞とまでなっている。
他のメーカーが親会社のブランドを使用して子会社が製造販売を行っているのに比べ、ヤマハ自体が乗り物メーカーであることから主力商品として電動アシスト自転車がラインナップされており、力の入れ方が他社を圧倒していると言える。
ヤマハの功績としては、自転車とバイクの間に「電動アシスト自転車」というジャンルを生み出し、更に法律上の区分を「自転車」に位置づけたことにより、今日の発展があると言っても良い。

・ブリヂストン
国内最大の自転車メーカーであり、開発、製造、販売に関して国内で大きな力を持つ。
残念ながら、親会社がタイヤメーカーであるため、ユニットとバッテリー部分に関するノウハウが無く、心臓部の供給をヤマハに頼るしかない状態ではあるが、それを差し引いても自前の高い自転車の開発力でヤマハ以上の高付加価値商品を展開している。
「PAS」発売時より電動アシスト自転車のフレームやパーツの開発に携わっており、また国内に強力な販売網を持つことから、ヤマハに迫る販売台数を誇っている。


電動アシスト自転車メーカーの販売網比較はオススメ度)


・パナソニック ★★★★☆
自転車販売店、家電量販店に強く、一部の電気店でも扱っていることから全国どこでも購入できる。最近ではバイク店やホームセンター、またレンタサイクルでも良く見かける。

・ヤマハ ★★★
バイク販売店に強力なパイプを持っているが、当初より自転車販売店に対して積極的にセールス活動を行っていたこともあり、全国に販路は広がっており、最近では量販店でも積極的に販売を行っている。

・ブリヂストン ★★★☆☆
自転車販売店との繋がりが非常に強く、ほとんどの自転車店で購入できる。
取扱店舗数は国内最大になると思われるが、家電量販店やバイク販売店ではあまり見かけない。

まとめ
近所で購入することを考えた場合、パナソニック、ヤマハが優位に見えるが、自転車そのもののアフターメンテナンスを考えれば、自転車販売店での購入がオススメと言える。


電動アシスト自転車メーカーのパワーユニット比較はオススメ度)


・パナソニック ★★★★☆
ユニットは自社開発で国内製造にこだわっていると言われている。
センタータイプ以外にもサンヨーの吸収でフロントハブタイプでラインナップを拡大。
過去数年間に渡り、大きな故障事例は聞いたことがなく、海外での評判も頷ける。

・ヤマハ ★★★★
バイクメーカーらしくユニット開発には非常に力を注いでおり、初代PASから様々なタイプを世に送り出している。
試行錯誤の歴史はあるが、現在のユニットは完成度が高く、他社はヤマハの模倣から始まったと言っても過言ではない。

・ブリヂストン ★★★☆☆
ヤマハのOEMを受けているため、ほぼ同性能と考えて問題ないが、主導権を持つヤマハが何らかの差別化を行っている可能性も無いとは言い切れない。
リリースに関しては当然ヤマハの後発となるため、ヤマハの型遅れが現行商品となっている場合もある。

まとめ
自社で開発しているパナソニックとヤマハが圧倒的に優位だが、開発の歴史の長いヤマハがユニット制御に関する技術や特許を多く持っていると思わる。
S.P.E.C.3などの最新機能はヤマハが一歩先を行っている。



※オススメ度についてはフィクションサイクルの主観によるものです。なんら技術的資料に基づくものではありません。



電動アシスト自転車メーカーの比較 【後編】に続く
http://fiction-cycles.blogspot.jp/2012/07/dendou-hikaku02.html




2012年6月3日

Audiが発表した電動アシスト自転車 「Audi e-bike Worthersee」


GQ JAPAN 【2500ccエンジン級の大トルクでウィリー可能! Audiが放つ超ド級電動自転車「Audi e-bike Worthersee」】

電動アシスト自転車に関する情報として、アウディが今回発表した「e-bike Worthersee」について調べてみた。
現在のところ、市販については語られていないが、イメージを見る限りではかなりの完成度に達しているようだ。
以前にもスペシャライズド社のSpecialized社の電動アシスト自転車「Turbo」が一部で話題になったが、今回の相手は自動車メーカーのアウディ、発想力と開発力に関しては自転車業界と圧倒的な開きを感じる。
デザインや性能もさることながら、スマートフォンとの連携など、日本の電動アシスト自転車メーカーがなかなか踏み込めないでいる技術をさらりとコンセプトにまとめて来るところがなんともドイツの企業らしいと思う。

さて実際のところ、この素晴らしい自転車が日本に入って来るかどうかと言えば、答えは限りなく「No」でしょう。
GQ JAPANのサイトにスペックについての記載があったが、
リチウムイオン電池:重量約5,000g
電池容量:530Wh
最高速度:80km/h
最大トルク:250Nm
充電電源:230V
充電時間:2時間半

日本の電動アシスト自転車のバッテリーは全て「Ah(アンペアアワー)」で表すが、
今回のデータでは「Wh(ワットアワー)」となっており変換の計算式は
    Wh=Ah×V、Ah=Wh÷V

となるので、市販車の最高峰「パナソニック ビビチャージW」の16Ahと比較すると
16Ah×25.2V=403Wh  ということで約1.3倍

また「Audi e-bike Worthersee」は電圧に関して詳細が不明だが、分かりやすく日本の規格に換算すると、バッテリー容量は21Ahくらいということになる。

一見すると負けているようだが、ビビチャージは自走モードを持たない一般的な日本規格の電動アシスト自転車なので、この結果からすると16Ahというサイズがいかに大きいかが分かる。

パナソニック ビビチャージ・W スペック

また最大トルクの「250Nm」とあるが、これば日本基準の「250W」と似ているようで大きく異なり、
トルクと出力とを単純に比較はできない。変換の数式は以下のようになるが、詳細が不明なため
正しい事は言えないが、自動車の「ベンツE400ハイブリッド」のモーターが同じく250Nmという点からも、圧倒的パワーということが分かる(250Nmの出力を自転車が受け止められるとも思わないが)

    W=2πx Nm×回転数rpm÷60      

以上のように「とんでもないスペック」の自転車であり、日本の規格にスペックダウンしてまで販売するメリットはないだろう。

しかしながら映像で見る限りは、ユニットの制御技術などは高いレベルに達しており、今ヨーロッパ
で電動アシスト自転車人気を支えている「Bosch」の存在も見え隠れする。

現在のところまでは日本企業が先進国での電動アシストユニット技術のトップを牽引してきた存在であったが、かつての携帯電話のように、気付いたときには「ガラパゴス化」というような状況はくれぐれも避けてもらいたいと思う。




Tech Specs - Specialized Turbo 

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電動アシスト自転車の本当のランニングコスト


今や各メーカーが電動アシスト自転車の維持費の低さを声高々に訴えているが、果たして本当にそうなのだろうか?

企業というものは、良い面を前面に押し出し、悪いところは「聞かれていないので答えなかった」

なんてこともよくある話。

イニシャルコストに関しては、自転車に比べれば遥かに高額であり、バイク(オートバイ)と比較すれば諸経費などからみても安い部類だと言えるだろう。
ただ単純に考えて、利便性(ヘルメット着用や保険、交通ルールの違いを除く)だけを言ったらバイクに軍配が上がるのは当然だ。
そもそも法律上、区分が異なるもの通しを比較することは難しい。

電動アシスト自転車のメリットは取り分け「エコの象徴の乗り物」という社会的風潮だと言える。
ガソリンを使わずCO2を排出しない上、都心部ではバイクに匹敵する機動性を持つ。
ではガソリンの代わりに何を使っているかというと、当たり前だが、「バッテリーからの電気」だ。

「バッテリーからの電気」ということで、パッと思いつくのが電気代。
燃費に換算すると一体いくらくらいなのだろうか?

まずは自動車、バイクを計算


自動車の場合(660~1000cc)
1リットルで走れる平均距離:約20km
レギュラーガソリン1リットルあたり:150円
150円÷20km=7.5円/1km

バイクの場合(50~125cc)
1リットルで走れる平均距離:約50km
レギュラーガソリン1リットルあたり:150円
150円÷50km=3円/1km

国土交通省 自動車燃費一覧について
http://www.mlit.go.jp/jidosha/nenpi/nenpilist/nenpilist.html

次に電動アシスト自転車(パナソニック ビビ・DX)
1回の充電で走れる距離:28/km(8Ah)
1回の充電に必要な電気代:5~10円(7円と仮定)
28km÷7円=0.25円/1km

パナソニック ビビ・DX 充電1回の走行距離(標準パターン)
http://cycle.panasonic.jp/products/electric/end4/spec.html
1回の充電にかかる時間と電気代は?
http://pct.panasonic.co.jp/support/faq/faq_2.html#q18

ということで結果は電動アシストがバイクの1/10以下で圧勝。

しかしここで気になってくるのはバッテリーの寿命。
上記の燃費に対してバッテリー交換費用を足してみると・・・

8Ahバッテリー(NKY325B02)
希望小売価格:34,800(税込)
バッテリー寿命:750~900回の充電(900回と仮定・大半は経年劣化が先に来るため)
8Ah走れる距離:28km
28km×900回=バッテリーの生涯能力25,200km
34,800円÷25,200=1.38円/1km

電気代0.25円+バッテリー費用1.38円=1.63円/km

なんと1kmあたりのコストはバイクのガソリン代に迫る勢いに。
しかもこれは900回という最大限にバッテリーを利用した場合であり、実際にはバッテリー寿命は経年劣化が大きく関係してくるため、現実には半分の450回を達成することも難しいと思われる。

実際の生活での利用シーンを考えた場合


1週間あたりの走行距離(1日片道5kmで5日間と仮定):50km
1週間あたりの充電回数:50km÷28km(8Ah)≒2回

一年間は52週なので
1年間あたりの充電回数:2回×52週=104回

900回充電するためには9年もかかる計算となるが、実際には更に「半減期」と言われるように年々バッテリー容量は減っていくため、9年経ったバッテリーが使用できる可能性は極めて低い。

900回という数字はあくまで机上のもので、実際の耐用年数は長くても5~7年が妥当と思われる。
更にメーカーでは超寿命バッテリーの発表のあった2011年以前までは、
「約300~400回の充放電または、約1年半~2年間での交換」と訴えてきたことから、現在の長寿命バッテリーでも2倍の3~4年での交換を想定しているのではないだろうか。

※2012年現在、各メーカーサイトには使用期間の目安に関する表記はない

「バッテリーの経年劣化と半減期イメージ」

電動アシスト自転車 まとめ @ Wiki 「バッテリーの経年劣化」より
http://www26.atwiki.jp/den-assist/pages/23.html#id_090d4396

以上のことから、よりリアルな使用状況を想定すると・・・

8Ahのバッテリーで、週に5回片道5km利用し、5年後にバッテリーを買い換えたとした場合
5年間あたりの走行距離:50km×52週×5年=13,000km


   ちなみに5年間でのトータル充電回数は100回/年で「500回」となりそうだが、
   実際には経年で充電容量の低下が発生するため、3年目以降あたりからは
   こまめな充電が必要となり、5年目では毎日充電しなければならなくと思われる。


バッテリー代34,800円÷13,000km+電気代0.25円=2.93円/1km

となり走行コストはバイクとほぼ同額になってしまうのだった。

なんだ、バイクと変わらないならやっぱりバイクに・・・
と思うのは時期尚早。

バイクにも、自動車にもバッテリー交換はある。
バッテリーどころか、車検点検費用、駐車場代、自動車税、50ccでも自賠責、軽自動車税・・・
これを一つずつ加算していくと、バイクや自動車の1kmあたりのランニングコストは圧倒的に高くなる。

電動アシスト自転車のランニングコストはほぼバッテリーが占めているので、ついついこの部分を指摘されがちだが、トータルで考えれば、やはり圧倒的にコストに優れていると言える。

今回は8Ahで試算を出しているが、バッテリー容量が小さくなればランニングコストは上がり、大きくなれば下がる。
購入の際は、導入時のイニシャルコストだけで判断せず、自分の使用用途によってバッテリー容量を選んでみてはどうだろうか。



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2012年3月4日

ツーリング車のドロヨケを綺麗に取り付けるには

「この自転車にドロヨケは付けられますか?」

お客さんにそう聞かれたら、多少なり腕に覚えのある自転車店であれば、
どんなフレームでも迷うことなく「付けられますよ!」と答えるだろう。

では、ちょっと意地悪なお客さんが、
「この自転車に"美しく綺麗”にドロヨケは付けられますか?」
そう聞かれたのなら、誰もが二つ返事というわけにはいかないだろう。

ドロヨケの装着を前提としたフレームには作成の段階で必要な加工を行うのが常識であり、ツーリング車の製作のほとんどがいまだにカスタムビルダーの手によるものである理由は、ユーザーのニーズが多様であり、ツーリングと一言に言っても、パッケージ化するのが極めて困難だからに他ならない。

今回は珍しいチタンフレームのツーリング車の隠し止め台座加工を行った例を拝見する機会があった。
ブリッジ位置も現物合わせで図面を起こしての作製であり、かなり気合の入った仕上げとなっている。
※作製した工房については非公開とさせて頂きます。

下ブリッジ ドヨロケ台座加工



















上ブリッジ ドヨロケ台座加工



















リアエンド ドヨロケダボ



















チタンは加工の困難さから高コストになりがちで、あまり普及はしていないが、
ほとんどの面においてスチール素材を凌駕しており、ツーリング車にとってはまさに理想的な素材と言える。

ちなみに検索エンジンで「チタン ツーリング車」のキーワードで検索すると、
江戸川区のライトサイクルさんでオーダーを受け付けているようだった。

チタン製ツーリング車
http://www.light-cycle.com/titour.html

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