2013年12月30日

15mmスルーアクスルアダプター 「15mm→9mm変換」


自転車界の本当の巨人といえば、台湾のGIANTではなく、日本の「シマノ」だろう。
こんなことを今更言うのもなんだが、自転車を扱うということは、全てがシマノの利益に繋がっていると言っても過言ではない。

よく安価な通販商品にて「日本ブランドのシマノのパーツを使用しています」という文言があるが、逆にシマノのパーツを一切使用せずに自転車をアッセンブルするためには、やたらと手間がかかり、基準値以下の安物になるか、こだわりの高額商品になるかのどちらかだ。

もし日本の自転車メーカーが、オートバイや自動車のように、強い資本と開発力を持っていたならば、シマノの一人勝ちのような現状は避けられたかもしれないが、残念ながら我々含め自転車に関わるものは、すでにシマノの術中にある。

残念とは言ってみたものの、実はこれが自転車の面白いところであり、各メーカーが挙って共通規格に合わせてくるのだから、ユーザーとしてはアッセンブルする楽しみを簡単に手にすることも可能だ。

2013年9月1日

未来の「スポーツ電動アシスト自転車」はこうなる予想 【後半】

前半ではこれまでのスポーツEBの歴史を振り返ってみたが、ここからは未来のトレンドについて予想してみる。


未来の「スポーツ電動アシスト自転車」はこうなる予想 【前半】
http://fiction-cycles.blogspot.jp/2013/09/future-forecast-of-electric-bicycle1.html


まずユニットの種類と搭載位置についてだが、自転車乗りでなくとも、重量物はセンターにそして限りなく低い位置に置くことが定説となっているが、電動アシスト自転車も例外ではない。
その点において、現在主流のパナソニックやヤマハ/ブリジストンはかなり良い線を行っている言って間違いない。
それぞれメリットとデメリットが考えられるが、大きく分けて3つのタイプに分類される。

センターモーター

メリット:
重量物が中心に来るため理想的な重心としやすい。
トルクセンサーとモーターが一体化できる。

デメリット:
完全に専用設計のフレームが必要。
フロントに変速機構を組み込めない。
※ただし新型ボッシュユニットは組み込める。

未来の「スポーツ電動アシスト自転車」はこうなる予想 【前半】

電動アシスト自転車が市販化され早20年。
最初は高齢者向けのイメージが強かったが、徐々に市民権を獲得していき、ついにもっとも縁遠いスポーツの世界でも脚光を浴びつつある。

スポーツなのにアシスト?というと拒否反応を起こす人も多いだろう。
特に日本人はこの点で固定観念が強く、なかなか受け入れられないことが予想される。
しかし海外に目を向ければ、“楽しめれば何でも良い”といった思考が強く、すでに様々な電動アシストスポーツ自転車がリリースされている。

そもそも日本でスポーツ車が普及しない理由として、ママチャリ文化が根強いことが挙げられる。
自転車マニアでもない一般人に、「自転車を想像してください」と言ってみたら、おそらく90%以上が“ママチャリ”を思い浮かべるだろう。
そしてその用途はといえば、「ちょっとそこまでの移動手段」が大半だろう。
これは自転車に限らず、日本人の文化特性なので仕方ないが、モータースポーツにしても何にしても、欧米諸国に比べて「それ“そのもの”を楽しむ」といった意識はそもそも低いのである。

2013年8月24日

電動アシスト自転車業界に忍び寄る「韓国メーカー」の影


日本の電動アシスト自転車とは、日本が開発し、そして成長させたガラパゴス的な商品であった。
その誕生は、厳しい道路交通法の中で、自転車としての規格内で原動機を搭載するという、かなり奇跡的なものであったと言ってもよい。
「アシスト」という言葉が重要であり、その機構だけ見れば、「原動機付き自転車」というジャンルがピッタリそうではあるが、これでは自動二輪、いわゆるバイクになってしまい、免許やヘルメット、税金の有無のほか、厳しい法律の制約を受けることとなってしまう。
この限りなく原動機付き自転車を、バイクではなく、自転車としての枠内に収め、そして商品化したヤマハには感謝しなくてはならないのかもしれない。
そしてこのグレーな領域に踏み込み、電動アシスト自転車というジャンルを確立できたのも、お上と繋がりの深いヤマハだったからこそ、実現できたのであり、ブリヂストンやパナソニックでは法律の壁を突破できなかったのではないかとの噂さえ聞いたことがある。

2013年7月29日

Panasonic「ジェッター」のディスクブレーキ化


今やMTB系スポーツ車のブレーキの定番と言えばディスクブレーキである。
現在発売されているモデルの中級以上には「カンチ台座」すら存在しないのが当たり前となってきている上に、ロードバイクでもディスク化への動きは出てきている。
自転車は少ないパーツ構成で多機能化するために、各パーツが様々な役割を担ってきた歴史があるが、21世紀に入り、それぞれのパーツが自分の本分に専念する傾向が強くなってきたと言える。
自動車業界では「単能工」と「多能工」という言葉があるが、自転車で例えるならば、ロードバイクは多能工、MTBは単能工である節が強い。

例えば、ロードバイクのフレームは衝撃の吸収性が重要視されているが、MTBのフレームは強固に全体を支えることが重視されている。
なぜなら、MTBの衝撃吸収はサスペンションという別の部門が専門で担当しているからだ。
今回のテーマのディスクブレーキにおいても同じことが言えるだろう。
「ディスクローター」という円盤状のパーツがあるが、これは本来であれば、ホイール(リム)が受け持っていた機能である。
これがなぜ分業制になったかと言えば、機材の進歩の中で、ホイールはより軽く、より強く、より空気抵抗を少なくと求められたため、ブレーキの構成部品の一員でいられる余裕がなくなったのである。
同時にブレーキはより制動力を高く、より確実に、よりコントロールしやすくというニーズの中でディスクブレーキという独立した構造に進化して行ったと言ってよい。

それに対してロードバイクにおいては、軽量化というテーマが何十年に渡り課題とされていたため、部品点数を増やすという行為に対して否定的であった。
しかし、技術のレベルが向上し、UCIの定める最低重量の6.8kgが簡単にクリアできるようになってしまった現在においては、これ以上の軽量化は無意味であり、次に向かう先として予想されるのはやはりMTBが先に辿ったように、それぞれの機能への追求ではないだろうか。
ロードバイクのディスクブレーキ化も、そう考えれば納得が行く。

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