という言い訳を用意しつつ、レビューをおこなってみたいと思う。
世の中では「中華カーボン」という言葉が流行り始めたのはもう5年以上前のことだろうか
中国製品といえば、“安かろう悪かろう”というのはもはや過去の話であり、有名ブランドが揃ってOEM、ODMを台湾、中国にお願いしているうちに、あちらでもずいぶん立派なものが作れるようになったのは間違いない事実である。
以前こんな話があった。
名前は伏せるが、エアロ系バイクで有名なC社の代表T氏と会話の中で、なぜ自転車ブランドを立ち上げたのか?という話題になったことがある。
まあ簡単に要約してしまえば
・友達の家に遊びに行ったら高そうなカッコイイ自転車があった
・それちょうだい、とお願いしてみた
・これはあげられないが、欲しければ自分で作ってみたらどうだ?と言われる
・そこで台湾のカーボン屋の社長を紹介してもらいCブランドが誕生
今でこそ、アイアンマンレースでも認められるほどの性能を持ってはいるが、その生産地は中国だと言われている。
つまり何が言いたいのかというと、大手老舗ブランドの強大な開発力がなくても、良いカーボン商品は中国で作れるということである。
残る課題はQC(クオリティーコントロール)の問題だけであり、ここでアタリを引けば、某高級ブランドと同じスペックの商品が格安で手に入るという大きなメリットがある。
もちろん反対に、ハズレを引けば、最悪走行中に空中分解するような粗悪品に当たってしまうというデメリットも伴うため、シロウトには簡単に手が出せないという一面を持つのが中華カーボンの特徴でもある。
先ほどの話の続きだが、C社のプロトタイプのホイールをテストさせてもらった時のことだ。
軽く左右にバイクを振っただけで、リアのブレーキに接触するほど、剛性が不足していたのだ。
このことをT氏に確認すると「うちは新興メーカーで手探りで商品開発しているから、現物を作ってみないと分からないこともあるんだよね」との事。
もちろん見た目重視のプロトであったが、もし半世紀以上ホイールを作っているメーカーならこんなことはなかっただろう。
急激なスピードで技術レベルが向上し、理想とするものが作れるようになってきた中国。
ただそれはカタチや製法のことであり、品質管理のフィードバック情報を自分達で保有している訳ではない。
安全性とお安さはトレードオフの関係であることを、中国ブランドを扱う上では忘れてはないらない。
さて前置きが長くなってしまったが、一体どうやって安い中華カーボンホイールを入手すればいいのか?
中華カーボンはどこで買える?
日本では馴染みはまったくないが、これが中華アイテムの出どころのほんの一角である。
http://www.meilerims.com
中華カーボンの定義としては、中国で生産された中国メーカーの商品で、基本的にはブランド名が入っていないもの、もしくはまったく無名の社名入りのものを指す。
つまり、日本に代理店が存在するなど、それなりにブランドや設計思想に知名度があるものなら、いくら中国製でもそれは中華カーボンとは言わないのだ。
そんな出どころも分からず、保証も存在しないシナモノに安いからと言って安易に手を出す販売店は少ない。
だからメジャーなルートでは手に入りにくい、というのが一般論である。
2015年現在、購入ルートは以下のようなものがあげられる。
①海外ネット通販
②ネットオークション
③国内ネット通販
④ホイールビルダーから購入
⑤実際の店舗で購入
一概には言えないが、下に行くほど購入難易度は下がるが、価格は高くなる傾向にある。
しかし、①②あたりは価格は安いが、それなりの語学と知識と見極めが必要となってくる。
④⑤は国内の商売なので、変なものには手を出していなため安心できるが、最大の魅力である価格面で不利だ。
③は二種類あって、ひとつは国内の業者が海外から仕入れて販売しているケース。
もうひとつは海外業者が国内のネットショップに出店しているケースだ。
今回フィクションサイクルがもっとも注目したいのが、あの「Amazon」である。
I CAN フルカーボン チューブラー ホイールセット リムハイト38mm
気になるお値段・・・
フロント 17,561円
リア 20,000円
セット価格 37,561円
※2015年7月現在(送料別)
特に完組での価格はリムの単体価格からすると、スポーク代と組立工賃はタダみたいなもの。
さらに言えば、ハブのスペックにあるPOWERWAY の「R13」
スペック的には十分すぎる軽さだ。
フロント 重量:76g (ベアリング数:2 穴数:20H)
リヤ 重量:208g (ベアリング数:4 穴数:24H)
参考までに
DURA-ACE 9000シリーズ
フロント 重量:120g (+44g)
リヤ 重量:247g (+39g)
これ単体でも国内で購入すれば1.3万円以上のお値段。
リムを取り寄せて自分好みに組み立てるのもいいが、送料を考えれば完組み一択ではないだろうか?
ではさっそく注文・・・
と行きたいところだが、なかなかそうはいかない。
出店者が海外の方、ということもあり、表記の間違えや仕様が不明などのさまざまな関門が待ち受けているので、そこから説明していきたいと思う。
次回
カーボンホイールをAmazonで買ってみよう その②
http://fiction-cycles.blogspot.jp/2015/07/amazon2.html
「ICAN」カーボンホイールラインナップの分析
http://fiction-cycles.blogspot.jp/2015/07/ican.html
※万が一、記載した通販サイトで注文した商品でトラブルが発生しても、フィクションサイクルはいかなる場合も責任を負いません
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